セスジスズメ!

こんにちは!

ずいぶん間があいてしまいました。

はい、『虫ロボ』5巻をばりばり書いていたんです。

これからイラストレーターの安部さんが絵を描いてくれる予定。

なので、出版は来年になります。

どうぞお楽しみに☆

 

さて、更新しない間に“イモムシ事件”が発生。

今回はそれをご報告しますね。

 

事の始まりは、8月の終わり、わたしが自分ちの庭を歩いていたときに見つけたこの子――!

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(8月28日撮影)

 

父が、雑草を抜いて、庭の隅に置いてたんです。

その抜かれた雑草に、イモムシがいたのでした。

 

調べてみると、セスジスズメの幼虫だとわかりました。

食草は、つる草のヤブガラシなど……。

 

と言われても、ヤブガラシがどんな植物なのか、いまいちわからないワタシ。

セスジスズメがくっついてた雑草(ヤブガラシではなかった模様)は、抜かれてしまったわけで、数日中には枯れてしまうのは必至で――。

どうしよう!!

 

わたしは虫友さんに助けを求めたのでした。

「ああ、ヤブガラシならわかりますよ。ありますよ」

そう言っていただいたので、セスジスズメを持参し、育ててもらうことに。

 

はー、助かった。

めでたしめでたし。

と、ほっとしていた数日後、虫友さんから連絡が。

「な、なんか、セスジスズメが、ちょっとコワくなってきたんだけど」

え??

どういうことかと駆けつけたところ――。

 

巨大化していた!!

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(9月3日撮影)

 

脱皮して、終齢幼虫になってました。

ど、ど迫力……。

 

あ、でもアップにすると、顔はちょっとかわいいかも!?

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全長は、大人の中指くらいありそう。

知らなかったのですが、イモムシのなかでも最大級だそうで……やっぱりちょ、ちょっとこわい……。

 

やっとサナギになってくれてホッ。

すると虫ロボさんから、「成虫を見たいでしょ? お返しします」との連絡が。

たしかに、もうエサは食べないから、このままサナギが羽化するのを待てばいいわけで……。

引き取りました。

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(9月19日撮影)

ガラス越しなので、ちょっとボケてますが。

 

とはいえ、わたし、横浜の仕事場と湘南の家を行ったり来たりしている身なので、横浜にいる間は面倒みられない。

なので、そろそろ羽化するかもというとき、「再度あずかってください」「いいですよ」と虫友さんとやりとりして、いざ、虫友さん邸に届けに行く直前、虫を入れたケースを見て、ハッとしたのでした。

 

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(9月25日撮影、以下同じ)

 

う、羽化してるーーーーーー!

いつの間に??

 

このアングルから見るとフクロウみたい。

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(フクロウは見た! なんちて)

 

ちょっ! 虫友さん邸に届けに行くはずが、急遽、虫友さんに来ていただき、撮影大会。

まずはケージから出してみました。

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あら、なんだかすっきりとした体型で、とってもエレガント。

飼育した虫は、もとの自然に放すと生態系がこわれるから放しちゃダメよ、というルールが基本あるのですが、昆虫専門家さんに聞いたところ、まあ、裏庭など家のごく近所で保護した幼虫を成虫にして放すのは、そんなに自然界に影響ないですよ、ってことで――。

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リリース!!

ぷるぷるぷる……と羽をふるわせて、飛ぶ準備をしていたセスジスズメ、テイクオフ!!

一気に高く飛びまわり、いったん遠くまで行って、ぶーんとUターンしてもどってきました。

「育ててくれてありがと、って言ってるんじゃないかしら?」

とは、ロマンチストな虫友さんの弁。

 

で、帰り際、虫友さんが玄関のそばのつる草を指差しました。

「あ、これヤブラガシですよ」

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わーっ、こんなに近くに、セスジスズメの食草があったとは。

ぜひ、ここにタマゴを産んでもらえたら、また来年、成長を見届けるよっ、と飛びまわる成虫に呼びかけたのでした。

(わたしも、じゅうぶんロマンチスト?)